■私たちの実践哲学
運営に関わる私たちの多くが、ひきこもりやメンタルヘルスの課題を経験しています。そんな私たちは、世間一般に想像される”フツーの生活”という社会復帰像がマボロシであることを、経験から知っています。 現に私たちの何名もが、現在は外に出ることもでき、また仕事をしていたりと、いわゆる”フツー”に生きることが出来ていますが、しかしいつまた「ひきこもり」を繰り返すことになるかもしれないともぼんやりと思っています。 でもだからといってまたひきこもってしまっても、「絶望するほどのことではない」ことも、また知っています。
ところで「ひきこもり」や生きづらい思いを抱える方々に対する専門家の各種支援は、大変力強く役に立つものですが、一方でそこでの人間関係というものは、「就業」や「経済的自立」のように長い人生の中のある一点にゴールが設定されているために、それが成し遂げられた時点で終わってしまうという形式的で表面だけの付き合いです。これは支援者がご飯を食べる「仕事」として私たちに関わっている以上しかたのないことです。
しかしながら考えてみると、私たちはこのような「利害だけの関係性」が溢れる社会の生きづらさに、「ひきこもり」という方法で自分を守ってなんとか生き抜いていたのでした。
私たちは声を大にして言います。ゆるやかにつながって、一緒に生きましょう。時に一緒に楽しむということです。時に一緒に美味しいと言い、嬉しいと笑い合うということです。時に一緒に怒ったり泣いたりするということです。悲しみをあなただけのものにしないで欲しい。嬉しかった話を是非私たちにも聞かせて欲しい。ゆるく、ゆるく、つながっていましょう。あなたが誰であっても、何であっても構いません。一緒に、生きていくんです。
私たちの活動は永久です。政治や世論で右往左往することもなければ、利益が無いから撤退する事もありません。この場所で、いつでも。必要とする人が来るのを待ち続けます。